ファイナル男子SP

結果

 4−3コンボ、凄すぎです!!!佐野氏の解説の通りであれば、基礎点14.40に加点2.29(9名のジャッジの内、3名が+3評価)を得ています。4Tの大きさでは、元々現役トップクラスの織田選手ですから、あの流れの中でコンビネーションを降りたとき、『極上』という評価をつけるジャッジもいるのでしょう。スピンのキャメル・シットの基本姿勢で高速で回れ、苦もなく8回転できるのは強みだと思います。ステップからのソロジャンプでエラーの心配があるルッツを選択したことは少し意外でした。フリー、演技構成点では高橋・チャン両選手におくれを取ることが予想されますが、ジャンプの加点であれば互角以上の勝負が出来るはず。冒頭の4回転、そしてある意味4回転以上に大事な、続く3Aコンボをきっちりと降りてもらいたいです。

 4回転の着氷でやや乱れるも、ショートの要求事項は満たした実質ノーミスの演技・・・なのですが、織田・高橋・小塚各選手と要素構成・実施内容を比較してみると技術点が伸びていない印象。4T<だったのでしょうか?プロトコルが待たれます。

 フライングレイバックでサイドウェイズをやめ、MAXレベルを1つ下げた構成(スピードアップ込みで3)に変更。FLSpはレベル2(2.4)と3(2.9)の基礎点差が大きいので、シーズン終わりまでにもうひと工夫加え、確実に3を狙える構成にしたいところかもしれません。トリプルアクセルでは本来の流れが復活。フリーでもきっちりと二本揃えてほしいです。

 持ち味を存分に引き出したフリーと比較すると、今季のショートはかなり挑戦の意味合いが強いプログラムだと思いますが、冒頭のぎこちなさは随分解消されてきているように感じます。フリーでは、フランス大会のような流れのあるジャンプを決め、後続にプレッシャーを与える演技をしてほしいです。