エリック女子の演技はSP・FS共にリアルタイムで映像を観ていましたが、マイヤー選手のSPの演技を見終わったとき、点数はあまり伸びないかもしれないな、と思いました。私は彼女のルッツ・フリップのトゥの突き方をはじめ全体的にかなり質が良いと思っているのですが、彼女のフリップは少なくとも昨季はアウトエッジで踏み切るいわゆるリップで残念ながらそれが改善されていませんでした。
更に、今季からシットスピンにおいてスケーティングレッグの膝の位置よりお尻の位置が高いと判定されるとシットポジションとは認められず中間姿勢として認定されてしまい、単一姿勢のスピンにおいてはレベル上げの要件を満たさなくなったのですが、彼女がシットスピンとして試みている全てのポジションがかなり腰の位置が高いことは明らかでした。
はたして、おそらく3点前後を期待したであろうFSSpは無効で0点、6点前後期待の3Fは4.5点しか獲得できず、TESは27.14にとどまりました。
ルッツ・フリップのエッジ矯正はほとんどの選手が苦労していますが、スピンに関しては昨季までシットのポジションが微妙だったトップクラスの選手たちはかなり対応してきています。
他の選手と比較して、マイヤー選手が柔軟性ではやや劣る部分があることは否定できませんが、彼女に対応出来ないはずはないと私は信じています。とりあえず急場はキャメルスピンに変更するなどして凌ぐかもしれませんが。