いよいよグランプリ第5戦、ロシアカップが始まります。
女子の注目は何といってもキム選手です。中国杯では基礎点ベースで12.54点、GOEのプラス評価を加味するとおそらく15点以上の失点があったにもかかわらず180点超えでの優勝でした。彼女の持ち味を発揮できれば今回は中国杯以上の点数が期待できそうです。
日本の中野選手も楽しみです。スケートカナダでは非常に高い技術点を獲得しました。トリプルアクセルを決めたことも勿論ですが、スピンで高い評価を受けたことが得点アップに大きく寄与していそうです。昨季まではよく見られたスピンに入った直後の軸ブレが改善され、更に今季から同一ポジション(レイバック以外のアップライトを除く)で8回転以上すればレベル上げの要件を満たすようになったことも元々スピンの回転数に不安のなかった彼女を後押ししていると思います。ただ、ジャンプに関しては空中姿勢(フリーレッグの位置、回転軸)と回転不足気味の着氷が原因でしょうか、加点が少ないことが残念です。
男子も楽しみです。SP第二グループには滑りの美しい選手がずらりと揃っています。実績で抜けたランビエール・バトル両選手と好調なスタートを切ったウィアー選手の争いになるでしょうが、SPではポンセロ選手に注目しています。滑りもきれいですし、個人的には成功したときの彼の4T、3Aの質は現役トップだと思っています。Lz,F,Loの成功率が絶望的に低いのでフリーは厳しいと思うのですが、SPノーミス対決であれば(実績が無いのでPCSは出づらいでしょうが少なくともTESでは)3強を脅かす存在になるはずです。