ロシア杯プロトコル
ttp://www.isufs.org/results/gprus07/
(Judges Scores(pdf)から入ってください)

キム選手の圧勝でした。中国杯では15点以上と述べた失点を今回は6点程度に抑えてきました。PCSも順調に上昇しており197.20の高得点も納得です。
彼女の最大の強みはジャンプ。特にトゥジャンプは解説の伊藤氏も言っていらした踏切時のキレ(トゥの離氷の良さ)、空中姿勢に加え、高さ、幅もすばらしいと思います。この質の良さによってプラスGOEを着氷前に獲得していると考えれば、SP・FS共にソロの3Lzの着氷がやや乱れたにもかかわらず多くのジャッジがマイナスGOEをつけない(相殺されて0評価)のも納得がいきます。
中野選手は2つのダウングレードがあり9点程度を失うも初の170点超えを果たしファイナル進出を確定させました。滑走順は離れていたもののライバルのロシェ選手が見事な演技をしたことは知っていたはず。実際に中野選手は168.66点以上を出さなければなりませんでした。これはほぼ彼女のベストスコアに匹敵する点数で、そのようなプレッシャーの中あれだけの演技ができる精神力は“凄い”の一言です。着順が出た時の彼女の笑顔と涙には感動しましたが、ジャンプの回転不足癖ゆえに実際の採点が出るまでは点数が読めないのが泣き所でもあります。実はもし3AまでもがDGされていたら2大会での順位点では同点ですが総合スコアでロシェ選手に逆転されていました。現状のままですと中野選手はコーラーが回転不足判定に厳しいか否かによって順位が大きく変動することになるかも知れません。