ルッツジャンプとフリップジャンプのお手本の一例としてYOUTUBEで非常に参考になる動画がアップされています。
ttp://youtube.com/watch?v=6tWmm4AKmgc
この例に取り上げられた女性はGPFで優勝したこともあるマリニナ選手です。私がとても参考になるな、と思ったのは『エッジ』ではなく、ジャンプの前後において氷上、または空中で描いている『軌跡』です。
はじめのフリップジャンプはLFO→LBIのスリーターンから入り、ターン終了後はインエッジを維持したままスケーティングレッグの右後方にトウを突いて踏み切っています。この一連の動作により助走、踏み切り、着氷がきれいな反時計回りのカーブを描いています。
一方、ルッツジャンプは、LBIの直線的な助走から踏み切りの直前に非常に険しいアウトのカーブを描き、そのカーブを維持したままスケーティングレッグの左後方にトウを突いています。結果として空中に飛び上がったマリニナ選手の身体は、助走の延長線上よりも『『左後方』』に浮き上がる『踏み切りの方向と回転の方向のカウンター現象』が生じていることがはっきりと判ります。(図は下から上に見てください)

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         ・着氷後の軌跡
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             ●着氷
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         ・空中の軌跡
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     /  踏切時のカーブ
     ↑
     ↑  助走の方向
     ↑

私はこの『カウンター現象』は『本物の』ルッツジャンプには不可欠の要素だと思っています。これは非常に深い(45度前後の)アウトサイドエッジに乗って上の図の踏切時のカーブの箇所の『/』のような険しいカーブを描かないと起こりえないような気がします。現行のルールでは助走の向きに対して直線的な軌跡、または右後方に向かっての踏切であっても足首を『く』の字状に曲げていればエッジエラーは取られないようです。