スケートアメリカ2

女子シングル1
 二人の世界女王、現ジュニア女王、全米女王、世選連続メダリスト、世選3年連続入賞者・・・参加選手の実績を見ると“ワールドの最終組か”と思わせる豪華な顔ぶれとなりました。高いレベルでのメダル争いを期待しています。
キム・ヨナ選手
 欠点の少ない選手で、毎季改善されるルールにもマイナスの影響を受けることがなかった選手です。今季、FSにおけるスピンの回数が減ったことはスタミナに不安のある彼女にとってプラスに働くかもしれません。反面、スピンの構成という側面から見ると、既にMAX(FCCoSp、CCoSp、F(単一姿勢)Sp)に近い構成を取り入れていたキム選手にライバルたちが近づき易くなったという意味で相対的にマイナスとなる可能性もありそうです。キャメルスピンの基礎点が高くなったことは、レベル4獲得のネックとなる仰向けのポジションを確実に取ることができる彼女にとってプラスだと思います。(昨季同様、フライングシットスピンを採用するかも知れませんが)
中野友加里選手
 世界の表彰台にあと一歩のところまで迫った中野選手。先日のテレビ特集では、その目標を現実のものにするために、3S−3Loの習得に奮闘する姿が放送されていました。映像を見る限りではセカンドループの回転力に乏しく、3回転認定されるレベルには至っていないようです。上位選手の中で成功時のジャンプの加点がやや少ない彼女にとって、基礎点で優位に立つことは重要です。このコンビネーションを習得し、SPで使えるまでに完成度を高めることが出来れば、山の頂が見えてくるのだと思います。シーズン初戦の東京選手権は、抜群の安定感を誇る彼女には珍しくミスの目立つ内容だったようです。しかし、国際大会初戦となる今回は、彼女らしい演技を見せてくれるものと期待しています。
キミー・マイズナー選手
不本意であったであろうシーズンを終え、キャラハン氏・エルドリッジ氏というビッグネームをコーチに迎えての実質的なスタートとなります。3−3の精度やFSでのジャンプ構成などがどのようになっているか興味があります。