NHK杯(男子FS)

織田選手が優勝。ウィアー選手が二位。ポンセロ選手三位
ttp://www.isuresults.com/results/gpjpn08/gpjpn08_Men_FS_Scores.pdf
織田信成選手
 冒頭のクワドトウループ、続くトリプルアクセルでどちらもステップアウト、中盤の3連続ジャンプで転倒するミスがありましたが、すべてきっちりと回りきっており、合計で9〜10点程の失点で抑えています。これらの失敗よりも気になったのは二度目のトリプルアクセルを完璧に決めるもコンビネーションにしなかったこと。これによって判定は3A+SEQとなって(約3点のロス)しまいました。過去に何度か同種ジャンプ・コンビネーションジャンプ回数違反を犯してしまっていることなどから考えると、(メンタル面も含めて)咄嗟にプログラムの構成を変える練習が不足しているのかもしれません。成功した全てのジャンプで1.0以上の加点を獲得しているのはさすが。演技構成点の77.40は滑走順・地元の声援による後押しの側面もあったかもしれませんが、彼が世界のトップと互角の勝負をすることができることを世界にアピールするに十分な勝利だったと思います。
ジョニー・ウィア選手
 演技後半でルッツとフリップが抜ける大きなミス(計約10点)がありました。加えて4回転を入れなかったことで織田選手と基礎点で15点弱の差がついてしまいました。一つ一つのポジションがどれも美しく、情感たっぷりの演技は女性ファンが多いのも納得です。二位という結果を受けてファイナル進出が確定しました。彼の持つ力をフルに発揮した演技を期待しています。
ヤニック・ポンセロ選手
 クワドトウループは、爆発的なスピードからの高さと流れを持った素晴らしい質のものでした。トリプルアクセルの着氷がやや乱れましたが、前半の3つのソロジャンプは迫力満点。それだけに後半のジャンプの物足りなさが残念です。何とかループ(または代替にフリップ)ジャンプとセカンドトリプルトウループのコンビネーションを安定させて欲しいです。CCSpがレベル2なのは、バックエントランス後にRBOで二回転する前にRFIにチェンジエッジをしてしまったこと、更にそのチェンジエッジも2回転ぎりぎりで不十分とみなされてしまったからだと思います。演技構成点はSSで全ジャッジが7点台を出すまでに上昇してきました。男子世選のフランスの枠は2(ポンセロ選手が大乱調だったことが要因ですが・・・)、王者ジュベール選手、今季絶好調のプレオベール選手との厳しい争いが予想されます。全力を出し切って勝負してもらいたいです。
ファイナル進出
パトリック・チャン小塚崇彦、ジョニー・ウィア、ブライアン・ジュベールジェレミー・アボットトマシュ・ベルネルの6選手