ファイナル(男子FS)

アボット選手が優勝。小塚選手は銀、ウィアー選手が銅。
ttp://www.isuresults.com/results/gpf0809/gpf0809_SeniorMen_FS_Scores.pdf
ジェレミー・アボット選手
 全てのジャンプを成功させました。ミスをすると大きく減点されるトリプルアクセルを2回とも加点つきで成功させたことは大きかったと思います。熾烈な争いが予想されるアメリカ男子の代表に向けたアピールに十分な勝利と、得点です。
小塚崇彦選手
 タイトルを狙うのであれば冒頭のクワドトウループトリプルアクセルに、後半のトリプルアクセルダブルアクセルに変更するという選択肢もあったと思うのですが、果敢にクワドに挑戦した姿に、将来を見据えた若きアスリートの志を見た気がしました。中盤のフライング足換えスピンのアップライトのポジションで軸足がいつものように伸びていなかったあたりで、大舞台でのプレッシャーに伴う疲れが出ているかなと感じました。小塚選手の構成は、二種類のステップを消化した後の後半の5つの要素の内4つがトリプルジャンプという他選手とは比較にならないほど体力的にきついプログラムとなっています。二回の転倒は残念でしたが、今後につながる演技内容だったと思いました。
ジョニー・ウィアー選手
 ループが二回転になり、恐らく+3Tのコンビネーションを予定していたルッツで着氷が乱れるミスがありましたが、ジャンプ以外の要素はしっかりと演じきり、安定感を感じさせる情感たっぷりの演技を見せてくれました。
トマシュ・ベルネル選手
 トリプルアクセルが抜けてシングルになる大きなミスを二度重ねてしまいました。ベルネル選手はこの回転が抜けてしまうミスが多く、大きな課題といえそうです。本当にきつそうだった後半に、アクセルにつける予定であったコンビネーションをルッツ(次のフリップかもしれません)につけた冷静な判断は見事だと思いました。
パトリック・チャン選手
 SPに続き、FSでもトリプルアクセルで転倒してしまいました。その他のジャンプも軸がやや本来の彼のものとは異なる印象を受けました。残念な結果に終わってしまいましたが、滑らかなスケートを存分に生かした表現力は高い評価を受けています。