来季GOE・レベル等変更2

http://isu.sportcentric.net/db//files/serve.php?id=1427
1.転倒が『GOE−3』から『−3 −GOE』に変更
 今季までは、ソロジャンプでの転倒は問答無用で−3でしたが、来季は加点要素と相殺して、−2・−1も可能になりました。
(お詫びと訂正:この項目は、私の勘違いでした。)
2.プラスGOEのガイドラインが改定されました。昨季は6項目だったものが、8項目に増やされました。これに伴い、+1が2項目/8項目(今季1/6)、+2が4/8(今季3/6)、+3が6/8(今季5/6)に変更となっています。
7)各要素を一貫して(throughout)、無理なく・楽に(effortless)こなしている
8)各要素が曲と一体化している
 この2項目はISUがこれまでにも増して、より完成度の高い要素実施・プログラムを求めるが故だと思います。8)は、振付師の腕の見せどころとなってきそうですね。といっても、各要素を曲に合わせて実施するには、多くの反復練習が必要になるでしょう。また、転倒等のミスがあったときに遅れを取り戻すだけの構成面・肉体面での余裕も求められてきそうです。この項目はこれまではスパイラル・ステップを除けば、構成点のみでの評価となっていました。技術点と構成点の境界があいまいになりつつある、といえるかもしれません。
 スピンでは、7)は、『全での過程で良くコントロールされている』となっています。加えて、3)全ての局面で回転数のバランスがとれている、の項目があります。これまでのスピンを見ていると、レイバックの後に、絶望的に回転が遅く今にも止まってしまいそうなビールマンをつけたり、変形・チェンジエッジを加えたがために軸が大きく崩れたり、見苦しい出方をしていたりするものが多くありました。この原因として、『レベルを上げることで確実に獲得できる基礎点』と『下手な実施をすることによるGOEでの失点』を比較したとき、前者の方が絶対値が大きくなる傾向があったことが挙げられると思います。質のよいものを積極的に加点し、相対的に価値を高めることによってレベル(基礎点)の差を超えられるようになって欲しい、基本がしっかり出来て初めて変形やチェンジエッジが評価される方向になって欲しいと、個人的に望んでいます。
3.スピンで、ビールマンポジションとバックエントランスがレベル上げの要件を満たすのはSP・FSでそれぞれ最初の1回のみとなりました。これまで、ビールマンはSP1回・FS2回まで、バックエントランスは制限がなかったと思います。
4.スピンにおけるチェンジエッジ
『Both edges in one basic position』から『Clear change of edge in the same basic position』に変わりました。『Clear』という表現により、重心がエッジの後ろ側に乗っているだけでなく、明らかに前向きに回っていることが判別できるようにならなければ認定されづらくなるかもしれません。
5.足換えスピンにおける、片足で獲得することのできるレベル要件が3までになりました。
 今季は例えば、難しい入り・チェンジエッジ・変形・8回転を片足でこなせば、足を換えるだけで足換えスピンでレベル4を獲得できましたが、来季はこれではレベル3しか獲得できず、もう一方の足で何らかの要件を入れないとレベル4にならなくなりました。