来季グランプリシリーズ参加選手

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女子シングル 
 初戦のフランス大会でいきなり浅田真央選手とキム・ヨナ選手の直接対決が実現!!他にもコストナー・ゲデヴァニシビリ・コルピ各選手と優れたジャンパーが揃い、ここに安定感のある中野・ジャン両選手が加わる。更に、今季の目玉、コーエン選手がいるという超豪華な組み合わせ。他の大会は、有力選手がばらけた印象。日本選手は、いまのところバンクーバー五輪代表争いを繰り広げるであろう5選手(浅田・安藤・中野・村主・鈴木)のみのエントリー。
男子シングル 
 男子の表彰台争いは、ノーシード選手がやや薄めかなと感じるアメリカ大会を除けば、予想のしづらい混戦となりそうです。ロシア大会にプルシェンコ選手の名前があるのはうれしい限り。高橋大輔選手が後半の2大会にエントリーしているのは、調整期間が十分に取れるという意味で最高の日程だと思っています。今月に入り、ジャンプの練習を再開したそうです。何とか調整が間に合うことを祈らずにはいられません。日程の都合が合えば是非、NHK杯観戦にいきたいです。
コーエン復帰
 サーシャ・コーエン選手が、バンクーバー五輪に向けて競技会に復帰します。強豪ひしめくアメリカの五輪枠は2。狭き門であり、ハードルは決して低くありませんが、来季、大きな楽しみが一つ増えて嬉しいです。
コーエン選手の強みは、(確実に獲得できる)ジャンプ以外の要素が非常に高いレベルで揃っていること。スパイラルにおいては、女子フィギュア史上最高という評価を多くの方が持っているでしょう。中間姿勢に苦しむ選手が多かったシットスピンも、休養前のポジションで全く問題なし。また、上体・フリーレッグを一杯に伸ばしながら素晴らしい軸とスピードを保つ基本姿勢でのキャメルは絶品です。ステップシークエンスに関しても、06世選SPで確認したところ、カウンター・ループ以外の4種のターンは確実に入っており(飛び跳ねるようなターンがいくつかありますが)、休養前の技術のみでもレベル3への対応は十分可能。スパイラルでの取りこぼしがなければ、加点基準がそれほど甘くない大会でも、ジャンプ以外の要素で20点超を十分期待できるでしょう。
コーエン選手というと、ジャンプが不安定という印象が強く、フリーをミスなく演じた記憶が私には無いのですが、かといって、苦手なジャンプがあるのかと問われれば、特に成功率の低いジャンプというのもないと感じています。技術的な原因よりも精神的な原因が大きいのかも知れません。どこでミスをするかは分からないが、どこかで必ず1、2度ミスをしてしまうという感じでしょうか。回転が不足すると、ほとんどの場合、ステップアウトや転倒をしてしまうという印象が強いです。ルッツがインサイドである点を除けば大きな癖が無く、他のジャンプは大きさは無いけれども、コンパクトにまとまっており、現在の基準であれば、加点が期待できるものだと思っています。5種のトリプルを取り戻していること、そして、長期にわたる休養が良い方向に作用していることを願っています。
 演技構成点も気になるところですが、トリノ五輪EXで発揮されているように、ジャンプなしでも存分に私たちを魅了してくれる貴重な選手の一人で、得点うんぬんよりも、彼女の演技が確実に二大会で見られることだけで本当にうれしいです。