中国杯FS

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男子

 点数の伸びづらいシステムに変更となっていきなり、ベストを更新しての優勝、おめでとう。冒頭の振りを自分のものにできていて、新境地を見た気がしました。4Tで手をついた以外はミスのない演技。とはいえ、ジャンプの軸・着氷でいくつかひやりとする場面があり、また、セカンド3Tがない等、まだまだ技術点の伸びる余地は残されています。

 サルコウジャンプの高さにしびれました。SPでスピンのレベルを取れていそうと書きましたが、実際は1と2。SPの足換えコンボは、レベル上げの特徴ばかり見ていて、必須要件を失念していました。最後のアップライトの姿勢で2回転できていないという判定だと思います(*1)。フライングアップライトスピンはSP・FS共にレベル1。キャッチフットのポジションが変形ではないとスペシャリストから判断されたということで、この判定が今後も続くとなると別の変形またはキャメルが必要になってきます。フリーでもレベルが取れなかったこともあり、スピンに消費する時間が増えることが予想され、プログラム内容を少しずつ変更し、その時間を作るという作業が待っているかもしれません。ジュベール選手にとって、課題の多く見つかった大会となったように思います。
*1 テクニカルパネルハンドブック日本語訳より
 ショート・プログラム、フリー・スケーティングとも、レベル2-4 には次の要件が必須である
a) 足換えありのスピン・コンビネーションでは、全ての基本姿勢を含むこと
女子

 SPの3−3<のGOEが−1平均(0.7点前後の減点)にとどまることを確認できたのは収穫で、今後挑戦しやすくなったのではないかと思います。フリーを観ての全体的な印象はSP同様、慎重に演じていて思い切りが無く、スピード感にかけているというものでした。後半の2A−3Tはセカンドをダブルにしたのは正解で、トリプルであれば大きなミスをしていたように思います。
 初戦で優勝し、ファイナルに大きく前進したことは素直にうれしいのですが、昨季・今季とあまり思い切りのよい演技が見られていないように感じています。結果を恐れず、グイグイ加速して目の覚めるようなジャンプを跳んで欲しいというのが、素直な気持ちです。

 連覇はならなかったものの確実にポイントをゲットし、ファイナルに向け一歩前進。後半、フリップが抜けてしまい、その失敗を引きずってしまったのは残念。その部分以外は失敗を全く感じさせない演技でした。伸び悩んでいた演技構成点ではトップの評価を獲得。