基礎点他変更

ISU Communication No.1494
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ISUから来季の基礎点他の変更点が告知されました。なんといっても真っ先に目に付くのがトリプルアクセルとクワドジャンプの基礎点が上がったことです。これらのジャンプは演技の出来映え(GOE)のプラスの係数は今まで通り(1.0倍)なのに対して、マイナスの係数が1.4ないしは1.6に上がったことによりGOEで−2平均(ステップアウト、両手お手つき等)以上のミスをすると今季よりも獲得点が下がるという正にハイリスクハイリターンな変更となっています。
スピンにおいても基礎点の見直しが行われ、相対的にアップライトスピンの価値が下がり、キャメルスピンの価値が上がりました。キャメルスピンは最も回転速度を出しづらく、また変形の種類もドーナツとキャッチフット、そして認定されづらい仰向けくらいしかありません。限られた時間の中で高いレベルを取ることが難しいためか、新採点方式になってから取り入れる選手が激減していました。個人的に最も好きなスピンでもあることもあって、嬉しい変更です。
GOEの罰則規定では非常に気になる変更があります。それはジャンプの項での『Poor take-off -1 to -2』です。この文書を流し読みしてみましたが、これに関する説明らしきものを見つけることは出来ませんでした。今季までは、ジャンプの踏み切りでの罰則といえば『Starting on two feet(両足踏切)』、『Starting from wreng edge(いわゆるe判定)』他に『アクセル以外のジャンプで明らかに前向き踏切のものはこれをチート(回転不足)とみなす(トウループでのいわゆるトウアクセルといわれる跳び方等)』というものがありました。『Start』と『Take-off』の違いは私にはわかりませんが、ここでは『Take-off』をジャンプの動作開始から完全に氷からスケーティングレッグが離れるまでの瞬間と仮定します。
今回の変更に当てはまりそうだな、と私が思いつくのはトウジャンプ(特にルッツ・フリップ)でのトウの突き方(トウピックだけを突いているかエッジが氷に触れているか等)やトウレッグの離氷のキレくらいなのですが、これらをジャッジが等倍速で瞬時に判断することは難しいことのような気がします。詳しい説明を待ちたいです。